今月の主題 腎疾患診療の実際
尿細管疾患
尿細管性アシドーシス
佐々木 成
1
1東京医科歯科大学・第2内科
pp.2638-2639
発行日 1988年11月10日
Published Date 1988/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222196
- 有料閲覧
- 文献概要
■尿細管性アシドーシスの概念と分類
尿細管性アシドーシス(RTA:renal tubular acidosis)は尿細管での尿酸性化が障害され,代謝性アシドーシスとなる症候群であり,腎機能の全般的障害(尿毒症性アシドーシス)は除くが,軽度のGFR低下例は含まれる.
RTAの分類としては,大きく近位型(proximal RTA)と遠位型(distal RTA)に分ける.これは障害部位に基づく分類であると同時に,機能の差異も明確なため,機能的分類でもある.近位型はII型RTAと呼ばれ,近位尿細管での尿酸性化が障害されたものであり,distal RTAは遠位尿細管の尿酸性化障害に基づくものである.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.