今月の主題 腎疾患診療の実際
ネフローゼ症候群
膜性腎症—ステロイドは有効か
霜鳥 孝
1
,
阿部 昌洋
2
,
荒川 正昭
3
1新潟臨港総合病院・内科
2新潟県立津川病院・内科
3新潟大学医学部・第2内科
pp.2606-2609
発行日 1988年11月10日
Published Date 1988/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222184
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膜性腎症(membranous nephropathy)は,全ネフローゼ症候群(ネフローゼ)の10〜20%を占め,成人に多く,80〜85%はネフローゼを呈する.組織学的には,腎糸球体基底膜上皮細胞側に免疫複合体(IC)と考えられる沈着物をび漫性に認める糸球体疾患である.
本症の治療は,理論的には,①ICの抗原が明らかであれば,その除去を試みること,②IC形成に関与する抗体の生成を抑制すること,③沈着しているICを不活化することなどである.
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