特集 紹介医に伝えたい「腎炎・ネフローゼ症候群」 ―3歳児検尿・学校検尿のその先は?―
Ⅱ.各論:腎炎・ネフローゼ症候群の専門診療
膜性腎症
金子 直人
1
1生駒市立病院小児科
キーワード:
膜性腎症
,
自己免疫疾患
,
免疫複合体
,
PLA2R
Keyword:
膜性腎症
,
自己免疫疾患
,
免疫複合体
,
PLA2R
pp.705-709
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001052
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SUMMARY
▷膜性腎症は,蛋白尿単独もしくは蛋白尿と血尿の両方を呈し,3歳児検尿や学校検尿異常を契機に発見されることがある.
▷小児では自然寛解する例も多く,軽症例では保存的療法が選択される.一方で,ネフローゼ症候群を伴う場合は,ステロイドや免疫抑制薬が用いられる.
▷この20年間で病態の理解がすすみ,ポドサイトを標的とした自己免疫疾患であることが解明された.
▷原因抗原が次々に報告されており,成人領域では抗原の特徴に応じた診断や治療,モニタリング法が開発されているが,小児では十分な知見がなく今後の課題である.
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