増刊号 診断基準とその使い方
VII.血液
13.急性白血病
大島 年照
1
1日本大学医学部・第1内科
pp.2032-2035
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221992
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急性白血病は正常骨髄細胞の未分化な段階で腫瘍化し,増殖に伴って芽球の形態的な特徴を発現するものと考えられる.一口に急性白血病といっても,細胞形態は多彩で,染色体,臨床像,治療に対する反応,および予後などに差異がみられることから,正確な病型診断が必要とされる.
急性白血病の形態分類としては,1976年French-American-British(FAB)Co-operative groupによって提唱されたFAB分類が臨床的には最も有用である.FAB分類の意義は,普通染色が基本で,定型的な急性白血病のみを対象とし,非定型性白血病の多くをmyelodysplastic syndromes(MDS)として分け,骨髄性とリンパ性白血病の区別をペルオキシダーゼ反応の簡単な技法で行ったことにある.
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