臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
IX.血液疾患
急性骨髄性白血病 VS 急性リンパ性白血病
大島 年照
1
Toshlteru OHSHIMA
1
1日本大学医学部・第1内科
pp.2046-2047
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216870
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なぜ鑑別が問題となるか
この両者は発熱,貧血および出血傾向を主症状とし,症候学的にはきわめて類似しているが,抗白血病剤に対する反応が異なる.
急性リンパ性白血病(ALL)のうち,小児例はヴィンクリスチンおよび副腎皮質ステロイド,すなわち骨髄抑制の少ない薬剤で,90%以上に完全緩解が得られ,中枢神経系白血病の予防により,そのうちの半数は5年以上leukemia freeになっている.しかし,成人例の緩解率は70%前後で,緩解しても再発しやすい.
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