今月の主題 白血病—最新の概念と治療
診断
急性白血病のFAB分類と芽球の形態図譜
早川 佳夫
1
,
大島 年照
1
,
天木 一太
1
Yoshio Hayakawa
1
,
Toshiteru Ohshima
1
,
Ichita Amaki
1
1日本大学医学部・第1内科
pp.1865-1868
発行日 1981年11月10日
Published Date 1981/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217391
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急性白血病の分類は,諸家により種々の分類および名称が唱えられ,国際的に十分な統一がなされなかった.とくにペルオキシダーゼ反応陰性白血病は,形態学的に骨髄性なのかリンパ性なのか診断することが困難であり,急性白血病のより客観的な分類が従来より望まれていた.
1976年French-American-British co-operative groupにより提唱されたFAB分類1)は,急性白血病の各病型をより明確に定義しており,①国際的である,②未治療時のRomanowsky染色を基本にする,③比較的容易に行える特殊染色を補助とする,④標本上主体を占める細胞の所見を基本にする,⑤治療効果や染色体分析との相関性がある,⑥L1やM2など新しく簡単な表現を用いる,などの点で優れ,国際的にも関心が高く,国内でも最近の血液学会でシンポジウムのテーマに取り上げられている.
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