今月の主題 白血病—最新の知見と治療の進歩
化学療法
成人急性リンパ性白血病の化学療法
大島 年照
1
1日本大学医学部・第1内科
pp.1578-1581
発行日 1985年9月10日
Published Date 1985/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219922
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
急性リンパ性白血病(ALL)の治療は,小児では著しく進歩し,90%以上の症例に完全緩解が得られ,5年以上disease freeの症例が40〜50%以上に達している.しかし成人例の成績は施設によっても異なるが,緩解率は60〜85%であり,緩解期間も小児に比べると明らかに短く,予後が悪い1,2).
そのため,成人ALLでは,完全緩解後の地固め療法,維持強化療法をさらに強力にした治療法が試みられてきており,従来のvincristine+prednisoloneおよび6PM,Methotrexate(MTX)を中心とした維持療法に比べ,長期生存例が明らかに増加してきている3,4,5).
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.