増刊号 診断基準とその使い方
III.消化管
21.乳糖不耐症
石川 誠
1
,
高橋 恒男
1
1山形大学医学部・第2内科
pp.1832-1833
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221912
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■概念と疫学
乳糖不耐症とは通常量の乳糖の摂取によって腹痛,腹鳴,下痢などの症状を生ずるものであり,そのほとんどは小腸刷子縁の乳糖分解酵素ラクターゼの活性低下または欠損(ラクターゼ欠乏症)に起因する.また,主として牛乳や乳製品の摂取によって下痢などの腹部症状を生ずるため,牛乳不耐症という呼称がしばしが同義的に用いられる.しかしながら,これらは厳密には同じものではなく,牛乳不耐症の一部には牛乳蛋白に対するアレルギー反応によるものなどが含まれる.
乳糖不耐症の原因となるラクターゼ欠乏症はその病因と発症年齢から3群に分類される.
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