増刊号 診断基準とその使い方
II.呼吸器
3.びまん性汎細気管支炎
岩田 猛邦
1
1天理よろづ相談所病院・呼吸器内科
pp.1736-1737
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221878
- 有料閲覧
- 文献概要
■びまん性汎細気管支炎(diffuse panbronchiolitis;DPB)の概念と診断基準
DPBは本来,病理形態学的に規定された疾患で,診断は病理形態学的になされるべきである.しかし,その形態学的所見は非特異的で,経気管支肺生検では十分な組織,特に病変の主座である呼吸細気管支の採取が困難であり,開胸肺生検では侵襲が大きすぎるため,いきおい臨床診断にならざるをえない.幸い大量の膿性痰,強い労作時の息切れ,特徴的なX線所見などの臨床所見から臨床的にDPBの診断をすることは,それほど難しいことではない.表は昭和57年12月,厚生省特定疾患間質性肺疾患調査研究班がまとめたDPB診断の手引きである.この表にDPBの疾患概念と診断基準がまとめられている.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.