今月の主題 消化性潰瘍とその周辺
胃潰瘍の診断—癌との鑑別
X線診断
日高 徹
1
,
奥原 種臣
1
,
春間 賢
2
1広島市立安佐市民病院・内科
2広島大学医学部・第1内科
pp.490-492
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221592
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
胃潰瘍の診断は胃疾患診断学の基本であるが,実際の臨床の場では,癌との鑑別が容易でない場合が多い.鑑別困難な例としては,1)急性期潰瘍と癌性潰瘍,2)治癒期潰瘍とIII+IIc型早期胃癌,3)瘢痕期潰瘍とIIc型早期胃癌などがある.また,良性,悪性の鑑別に一定期間の経過観察を要するものがあり,結果的に悪性サイクルの一端を観察することも臨床の場ではよく経験する.
以下に症例を呈示しながら鑑別について述べる.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.