今月の症例
多発胃癌の1例
日高 徹
1
,
大越 祐章
1
,
奥原 種臣
1
,
林 雄三
2
Toru Hidaka
1
1広島市立安佐市民病院内科
2広島市立安佐市民病院病理
pp.1378-1380
発行日 1990年12月25日
Published Date 1990/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111759
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〔患者〕61歳,女性.右大腿部痛を訴えて当院整形外科を受診,ALPの異常を指摘され精査目的で当科を紹介された.
〔胃X線所見〕前壁圧迫像(Fig. 1)では,胃角大彎に先端の肥大癒合した粘膜ひだの集中を認め,その一部は虫喰い様中断を示した.更にその口側には中に顆粒状隆起を有する不整なバリウムの溜まりを見る.前壁二重造影(Fig. 2)では,これらの病変以外に体下部前壁に細顆粒状粘膜に囲まれたバリウムフレック,更にその小彎側にやや深い線状のバリウムフレックを認める.背臥位二重造影(Fig. 3)では,胃角後壁に顆粒状粘膜に囲まれた不整形バリウムフレックを認め,また角部小彎と体下部小彎に小バリウムフレックを認めた.
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