今月の主題 白血病とリンパ腫
トピックス
二次性白血病
阿部 帥
1
1筑波大学臨床医学系・内科
pp.104-105
発行日 1988年1月10日
Published Date 1988/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221493
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二次性白血病は悪性腫瘍の治療後に発症することが多く,悪性腫瘍の診断・治療法の進歩につれて1970年代からその頻度が目立って上昇してきた.二次性白血病はde novo白血病と正確には鑑別できないことから,「二次性」の名称は適当でないとの見解もあり,欧米では治療後に発症する白血病に対して治療関連性白血病,therapy (treatment) -related leukemiaの名称を用いるむきもある.しかし,薬品や放射線など環境や職業性因子が関連して発症する白血病も包含して扱う場合は,二次性白血病の名称が適当と考えられる.
二次性白血病の中では慢性白血病の頻度は低いので,本稿では主として二次性急性白血病の誘因,特徴,治療,予後について概説する.
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