増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅸ 免疫・アレルギー・膠原病治療薬
その他の膠原病
210.多発性筋炎・皮膚筋炎の薬物治療
秋月 正史
1
1慶応義塾大学医学部・内科
pp.2272-2273
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221330
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多発性筋炎は,横紋筋のびまん性炎症を基本病変とする原因不明の全身性炎症性疾患である.対称的な近位筋の疼痛,筋力低下,筋組織の炎症と変性,血清筋原性酵素増加および筋病変を示す筋電図所見が特徴的臨床所見である.筋炎症状に加え,ヘリオトロープ疹や関節伸側の紅斑など特有の皮膚病変を示す際に,皮膚筋炎とよばれる.ほかの結合組織疾患(膠原病)にも炎症性筋疾患が認められることがある.しかし,多発性筋炎-皮膚筋炎の病名は,原則として他の疾患を認めない際に用いる.また,炎症性筋疾患が悪性腫瘍患者に起こることのある点も大切である.
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