今月の主題 膠原病—診断へのアプローチと最新の治療法
膠原病の診断法と活動性の評価
多発性筋炎と皮膚筋炎
山内 康平
1
1島根医科大学第3内科
pp.1870-1873
発行日 1993年10月10日
Published Date 1993/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902421
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●臨床的には上下肢筋力低下が主症状であり,近位筋脱力が鍵である.頸筋,顔面筋,眼輪筋,咬筋,嚥下筋などに筋力低下を認める.筋痛は,自発痛,圧痛,把握痛を含めると約半数例に認める.
●皮膚症状は上眼瞼の赤紫色紅斑(heliotrope疹)と手指関節背面の落屑性紅斑(Gottron徴候)が本症に特異性がある.
●炎症反応指標(WBC,ESR,CRP,fibrinogen,CH50など)を検査する.筋原性酵素はCPKが最重要で,aldolase,LDH,GOT,GPT,HBDを検査する.筋電図,筋生検はステロイド治療前に積極的に施行する.自己抗体としては抗Jo-1抗体と抗Mi-2抗体が診断的価値を持つ.
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