疾患と検査値の推移
多発性筋炎・皮膚筋炎
三枝 淳
1
1神戸大学医学部附属病院膠原病リウマチ内科
pp.130-135
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209239
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●多発性筋炎・皮膚筋炎は,左右対称性の近位筋の筋力低下を主徴とする全身性自己免疫疾患(膠原病)である.特徴的な皮膚症状を伴う場合を皮膚筋炎,伴わない場合を多発性筋炎と呼ぶ.
●筋肉の破壊によりCKが上昇するが,CK上昇を来す疾患は数多いため鑑別は重要である.ステロイドや免疫抑制薬の治療により筋肉の炎症が治まれば,CKは基準範囲内まで低下する.
●近年,抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体,抗MDA5抗体,抗TIF1-γ抗体,抗Mi-2抗体の4つの自己抗体が測定可能となった.これらの自己抗体は臨床像と密接に相関することから,筋炎の分類,合併症/予後の予測,治療方針の決定に有用である.
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