病気のはなし
多発性筋炎・皮膚筋炎
天野 浩文
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院膠原病・リウマチ内科
pp.476-481
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207527
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Point
●多発性筋炎(PM)は躯幹筋・四肢近位筋を中心とした横紋筋の炎症性疾患であり,皮膚筋炎(DM)は筋病変に加えて特徴的な皮膚病変を併発したものである.
●間質性肺炎(IP)や悪性腫瘍の合併頻度が高く予後を左右するため,それらのスクリーニングとフォローが重要である.
●筋炎症状に乏しく皮膚症状が中心である場合,amyopathic/hypomyopathic DMあるいは筋無症候性皮膚筋炎(CADM)と呼ばれ,しばしば急速進行性間質性肺炎を合併する.
●CADMに合併したIP患者では,抗MDA-5抗体が高率に検出され,予後は極めて悪く,進行した段階ではあらゆる治療に抵抗するため,早期からステロイドと免疫抑制剤を併用した強力な免疫抑制療法を行う必要がある.
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