増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅴ 消化器疾患治療薬
消化性潰瘍および類縁疾患
129.潰瘍再発防止対策としての薬物治療
西元寺 克禮
1
1北里大学医学部・内科
pp.2072-2073
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221249
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消化性潰瘍の内科的治療の目標は,今日では,再発の防止に向けられている.すなわち,新しい抗潰瘍剤の出現で,一部の難治性(H2ブロッカー抵抗性)潰瘍を除き,少なくとも一旦は治癒させることが可能となったが,潰瘍の宿命ともいうべき再発の防止が困難なことが,改めて認識されたためである.潰瘍の再発予防には,内視鏡的再発を完全に抑制しようとするものから,有症状再発がなければ(極端には潰瘍合併症を抑制できれば)よしとする立場まであるが,今日主として話題となっているのは前者についてである.
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