増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅲ 呼吸器疾患治療薬
その他の呼吸器疾患
86.間質性肺疾患の薬物治療
谷村 一則
1
,
本間 行彦
2
1北海道大学医学部・第1内科
2北海道大学保健診療所・内科
pp.1952-1953
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221206
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間質性肺疾患(interstitial lung disease)は,胞隔に病変の主座があり,びまん性間質性陰影を呈する疾患の総称で,特発性間質性肺炎,膠原病肺,サルコイドーシス,職業性肺疾患,過敏性肺炎,薬剤誘起性肺炎などが含まれる1).これらの疾患では,胞隔の浮腫,炎症細胞浸潤による肥厚が起こり,さらに同部の線維化が進行し,ガス交換障害による呼吸困難を呈するようになる.このため,早期に原因を除去,あるいは早急な治療を行う必要がある.
本稿では,間質性肺疾患のうちで最も問題となる特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonia:IIP)について概説し,その治療法について述べる.
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