今月の主題 循環器疾患の画像診断
方法
循環器疾患における胸部X線の適応と限界
松山 正也
1
1東海大学医学部・放射線科
pp.960-967
発行日 1987年6月10日
Published Date 1987/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220978
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年各種の複雑高価な画像診断法の普及によって,循環器領域の画像診断法も変わりつつあることは確かであるが,その中で胸部X線は初診時の簡単な診断法として,心電図とともに利用されることが多く,心疾患のスクリーニングや臨床的に疑われた疾患の確定診断法としての意義が大きい.一方,臨床的に思いもよらぬ疾患が胸部X線から偶然に発見されることも多い.また胸部X線は,一枚の写真から心疾患の形態と動態の両面診断ができるという特徴があり,その包含する診断情報は,限界があるとはいえ,他の多くの画像診断法とは比肩できないものがある.
本稿では実症例について,その診断上の意義と限界を考えてみたい.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.