今月の主題 糖尿病診療の現況
糖尿病の治療と患者指導
運動療法の具体的な指導法
藤井 暁
1
,
中嶋 千晶
1
1大阪市立大学医学部・第2内科
pp.36-37
発行日 1987年1月10日
Published Date 1987/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220757
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糖尿病患者における運動療法は,食事療法とともに基本的なものであるとされ,事実,運動療法の継続効果について代謝面ひとつをとってみても,インスリン感受性の改善をはじめ耐糖能や脂質代謝の改善,さらには脂肪組織を中心とした減量効果などが明らかにされている1).運動療法の基本は,池田2)の指摘している"いつでも,どこでも,1人でもできる運動"であるが,患者に有効かつ安全に行わせるには,年齢,代謝異常の程度や治療法,合併症の有無など糖尿病の病状との兼ね合いで個別性を考慮した指導が望まれる.
本稿では,筆者らの運動療法教室での経験をふまえ,運動療法の実際,とくに運動指導の進め方を中心に述べてみたい.
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