新薬情報
経皮吸収型亜硝酸剤
松田 隆秀
1
,
水島 裕
1
1聖マリアンナ医科大学・第1内科
pp.1294-1295
発行日 1986年7月10日
Published Date 1986/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220467
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概要
亜硝酸剤,なかでもニトログリセリン(glyceryl trinitrate,NG)は,古くより優れた抗狭心症薬として用いられてきた.また,うっ血性心不全に対し有用性が認められている.しかし,舌下錠では作用持続時間が短く,狭心症発作の予防や心不全の治療という点では,臨床的に使いやすい剤型とはいえない.近年,徐放性亜硝酸剤が開発されるとともに,Drug Delivery System(DDS)に関する研究が進み,経皮吸収型亜硝酸剤が開発され,わが国ではフランドルテープ(isosorbide dinitrate,ISDN;トーアエイヨー),バソレーター軟膏(NG;三和)がすでに発売されている(図).以下,この両薬剤を中心に解説し,発売が予定されている薬剤を紹介する.
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