今月の主題 抗炎症剤の進歩と使い方
非ステロイド剤最近の動向
経皮吸収型非ステロイド剤
菅野 卓郎
1
1川崎市立井田病院
pp.1208-1209
発行日 1985年7月10日
Published Date 1985/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219834
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非ステロイド抗炎症剤の投与は,従来は大部分が経口剤,そして一部が坐剤によってなされてきたが,それらはいずれも全身的に用いて薬効を得ようとするものである.しかし,それら抗炎症剤の薬効のうち解熱作用は別として,抗炎症作用,鎮痛作用を得るには局所に一定濃度の薬剤が存在することが条件であって,必ずしも全身的投与によらなくてもよいということが知られている.わが国ではすでに以前から皮膚科領域において何種類かの経皮吸収型の非ステロイド剤が開発されていたが,最近とくに整形外科領域の疾患に対してインドメタシンの外用剤が広く用いられるようになり,にわかにこの種の外用剤が脚光をあびるようになった.
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