今月の主題 呼吸器と免疫・アレルギー
免疫からみた呼吸器感染症
肺真菌症
木野 稔也
1
,
茆原 順一
2
,
福田 康二
2
1京都大学結核胸部疾患研究所・検査部
2京都大学結核胸部疾患研究所・内科第2
pp.1144-1146
発行日 1986年7月10日
Published Date 1986/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220433
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深部内臓真菌症としてわが国における頻度を剖検例からみると(この頻度は必ずしも肺真菌症を反映しているものではないが),頻度の高い順にカンジダ症,アスペルギルス症,クリプトコッカス症,ムコール症,放線菌症(アクチノミセス症),ノカルディア症の順となる(表1).
これらの病原菌の中で,アクチノミセスとノカルディアは,現在では細菌の中に分類されているが,医真菌学においては習慣上真菌として扱われることが多い.また,カンジダとアクチノミセスは,口腔・咽頭など消化器系にも常在菌として認められるので,診断上病因的意義については注意が必要である.
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