カラーグラフ
肺真菌症の病理
奥平 雅彦
1
,
久米 光
1
,
大谷 槇子
1
,
新国 純子
1
1北里大学医学部病理学
pp.4-5
発行日 1975年1月15日
Published Date 1975/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908830
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放線菌,糸状菌および酵母の感染症を一括して真菌症と呼んでいる.自然界に存在する真菌は約10万種と推定されているが,ヒトおよび動物の感染源となる真菌は約100種にすぎない.ヒトの真菌症のなかで最も多いのは"みずむし"や"たむし"などで代表される体表(表皮)の感染症であるが,最近では重篤な病気の末期にopportunistic infectionと呼ばれる型で内臓の真菌症が増加してきている.ここには,日本で多く経験される肺真菌症の代表的なものを取り上げた.
真菌症の病理学的特徴は,イ)病変が多発性に発生すること,ロ)病巣の中心部に真菌が増殖していることである.その診断は,培養による病原の同定が望ましい.
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