診断のポイント
肺真菌症
福島 孝吉
1
1横浜市大内科
pp.1496-1498
発行日 1965年10月10日
Published Date 1965/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201017
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
診断がむずかしい
肺真菌症は稀な疾患の部類に属するが,依然として増加の傾向にあり,時々は出会うので,念頭にいつもおいていなければ,診断できないのであるが,念頭においても診断しにくいことが多い。本症には特有な症状が少ないのがその原因の一つであるが,数少ない特有な症状所見があつたなら見逃がさないことが肝要である。
肺の真菌性疾患には,多く肺の局所的な弱点に乗じて発病し,慢性の経過をとる病型と,多く全身的抵抗減弱に乗じての発病で,血液疾患や腫瘍などの末期に発病し急性の経過で患者の生命を奪うものとがある。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.