今月の主題 水電解質・酸塩基平衡の調節とその異常
体内Na量(体液量)の調節とその異常
体液量欠乏(脱水症)の原因とその治療
前田 憲志
1
,
新里 高弘
1
1名古屋大学医学部内科(分院)
pp.1862-1864
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902935
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ポイント
●病歴,症状,皮膚のturgorの減少,舌の乾燥,頻脈,低血圧,尿量などから体液量の欠乏(脱水症)を診断する.
●続いて,症状,尿・血清浸透圧,尿・血清Na濃度,血清尿素窒素濃度,ヘマトクリット値などから高張性(水欠乏性)脱水,低張性(Na欠乏性)脱水,等張性(混合性)脱水のどの群に属するかを診断する.
●おおよその重症度を診断し,欠乏量(水分,Na)を計算する.
●各群に適した輸液を選択し,欠乏量に安全係数を乗じて投与量を計算し輸液を行う.緊急を要する場合や脱水症の型がはっきりしない場合は,「開始液」を用いて治療を開始する.
●脱水症の原因を明らかにし,原因治療を行う.
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