今月の主題 アルコール障害
診断のポイント
飲酒の生化学的マーカー
岡部 和彦
1
,
鈴木 通博
1
,
佐藤 博明
1
,
藤井 守
1
,
岩渕 省吾
1
,
中込 健郎
1
,
鈴木 博
1
1聖マリアンナ医科大学・第2内科
pp.444-446
発行日 1986年3月10日
Published Date 1986/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220265
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
飲酒の生化学的指標には,急性および慢性の飲酒マーカーがある.前者は正に血中アルコール濃度の測定につき,後者は血清γ-GTPの測定に代表される.本項の主な目的は,常・多飲酒者自身から直接得られ難い飲酒情況を客観的に把握することと,同時に,彼らの現時病変が飲酒によりどれ程影響を受けているかを解明する点にあろうかと思う.
アルコール性肝障害の臨床的特徴像は,1)肝細胞の脂肪化,2)肝細胞周囲性の線維化あるいは細線維の不規則な伸展・増生,3)肝組織内好中球浸潤(炎性反応),4)胆汁うっ滞などである.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.