特集 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊
B.確定診断に用いる検査
9.肝線維化マーカー[生化学的検査]
岩佐 元雄
1
,
中川 勇人
1
1三重大学大学院医学系研究科消化器内科学
pp.213-216
発行日 2025年3月24日
Published Date 2025/3/24
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001260
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Summary
1.肝線維化マーカーを測定することで,肝線維化の程度を繰り返し評価することが可能である.
2.利用可能な肝線維化マーカーは複数あるが,日本で開発されたMac-2結合蛋白糖鎖修飾異性体(M2BPGi)や,最近日本でも使用可能となったELFスコアが注目されている.FIB-4 indexは汎用性が高い.
3.肝の炎症の影響を受けることや肝疾患以外でも上昇することがあり,その解釈には注意が必要である.
4.肝線維化マーカーにより高度線維化が疑われる場合には,超音波,MRIを用いたエラストグラフィ(肝硬度の測定)や肝生検を行い,治療方針やモニタリング間隔を決定する.

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