特集 パーキンソン病診療update
パーキンソン病のバイオマーカー(生化学的バイオマーカー)
徳田 隆彦
1
1京都府立医科大学分子脳病態解析学(神経内科学併任)教授
キーワード:
パーキンソン病
,
生化学的バイオマーカー
,
αシヌクレイン
,
オリゴマー
,
脳脊髄液
Keyword:
パーキンソン病
,
生化学的バイオマーカー
,
αシヌクレイン
,
オリゴマー
,
脳脊髄液
pp.31-35
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.33.07_0031-0035
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「はじめに:パーキンソン病における診断バイオマーカーの意義」パーキンソン病(Parkinson's disease;PD)の診断は,通常はその特徴的な臨床症状の組み合わせ,画像診断による鑑別診断およびlevodopaに対する反応性の判定により行われているが,発症早期の診断はしばしば難しく,その病理変化を反映する診断バイオマーカー(BM)および病態の進展(重症度)を反映するようなサロゲートマーカーの開発が求められている。また,運動症状出現時には黒質線条体系のドパミンニューロンがすでに50%に減少していることが知られており,さらに,PD患者脳におけるαシヌクレイン(αS)の異常蓄積は,運動障害の出現以前(premotor phase)に始まっていることが明らかにされている。このようなpremotor phaseを診断できるBMが開発されれば,PDの発症前診断とより早期の治療的介入も可能になると考えられ,臨床的な意義は大きい。「KEY WORDS」パーキンソン病,生化学的バイオマーカー,αシヌクレイン,オリゴマー,脳脊髄液
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