今月の主題 アルコール障害
診断のポイント
高γ-GTP血症の取り扱い方
加納 隆
1
,
武藤 泰敏
1
1岐阜大学医学部・第1内科
pp.440-442
発行日 1986年3月10日
Published Date 1986/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220264
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γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-glutamyltranspeptidase;γ-GTP,EC 2.3.2.2.)がアルコール性肝疾患で増加することは良く知られているが,他の多くの血清学的検査と同様,γ-GTPに関しても感度,特異性に若干の問題があり,したがって高γ-GTP血症の取り扱いに際してもいくつかの点に注意が必要である.そこで,本稿ではγ-GTPの臓器分布,細胞内の局在,生理的変動などに関する最近の知見を紹介し,高γ-GTP血症の疾患特異性,ならびにアルコール性肝疾患の診断およびスクリーニングにおけるγ-GTPの意義について解説してみたい.
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