今月の主題 生体防御と感染症
貪食細胞の機能
遊走能
安倍 千之
1
1順天堂大学医学部・内科(膠原病)
pp.1930-1932
発行日 1985年11月10日
Published Date 1985/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219997
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貪食細胞は普通の状態でもあらゆる方向に動いている(random movement).その速度は約10μm/分であり,この運動性をchemokinesisと呼ぶ.種々の化学物,遊走因子chemotactic factorに出会うと,その因子に向って直線的に移動する.このような能力を遊走能chemotaxisと呼ぶ.直線運動の原動力となるのはレセプターによる遊走因子の濃度差の認識機序による1).好中球,好酸球,マクロファージの遊走能に焦点を絞って論を進めたい.
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