講座 図解病態のしくみ 腎臓病・3
慢性腎不全—尿毒症時の内分泌代謝異常
張 漢佶
1
,
黒川 清
1
1東京大学医学部・第4内科
pp.541-546
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219684
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慢性腎不全の進行は,前稿にも述べたとおり,最終的には尿毒症という特異な病態に至る.その臨床症状および病態生理は多彩で複雑である.神経系,循環器系,血液系そして内分泌代謝系,等で種々の障害を認める.その原因物質を同定するべく,これまで多くの努力がなされてきたが,現在のところ結論を得るに至っていない.グアネチジン類に代表される低分子物質,Scribnerらの提唱した中分子物質,そして最近では副甲状腺ホルモン,等がその原因物質として論議されている.本稿ではこの尿毒症という病態の多彩さ,複雑さを例示する目的で,その内分泌代謝系の異常を取りあげ解説する.
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