今月の主題 筋疾患とその周辺
筋疾患各論
遠位型ミオパチー
福原 信義
1
1金沢大学医学部・神経内科
pp.262-263
発行日 1985年2月10日
Published Date 1985/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219620
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筋原性筋萎縮は近位筋の,神経原性筋萎縮は遠位筋の萎縮が強いというのが一般原則であるが,1902年Gowersは進行性筋ジストロフィーのうち四肢遠位部の筋萎縮の著明なものを"遠位型ミオパチー(distal myopathy)"として提唱した.彼の症例はその後,緊張性筋ジストロフィーであることが明らかとなったが,1951年になりスエーデンのWelanderが遠位筋の萎縮が優位の,72家系249例という多数の症例を報告し,遠位型ミオパチーの存在を確立した.このWelander型のものは諸外国では有名であるが,本邦では非常にめずらしく,むしろ後述のrimmed vacuole(RV)型の遠位型ミオパチーが大多数である1).
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