臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
XI.免疫・アレルギー・膠原病
特殊な治療法
225.喘息に対する減感作療法の適応と方法
足立 満
1
,
高橋 昭三
1
Mitsuru Adachi
1
,
Terumi Takahashi
1
1昭和大学医学部・第1内科
pp.2598-2599
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218766
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症例
42歳,主婦.父にアレルギー性鼻炎がある.10歳時に発症したが,17歳頃より喘息発作は消失した.24歳で第一子を出産したが,妊娠5カ月より喘息発作が再び出現した.その後,現在に至るまで週に4〜5回小発作が出現している.明らかな季節性は認めていない.
テオフィリン剤,β受容体刺激剤などの気管支拡張剤の内服では完全にコントロールすることは難しく,家業の飲食店を手伝っていて,かなり激しい労働と主婦業の両方を両立させなければならない立場にある.ステロイドホルモン剤や新薬に対する警戒心が強く,ベクロメタゾンの吸入治療についても規則正しい吸入は時間的にも難しいからと協力的ではない.最近発作の回数が次第に増える傾向にあり,気管支拡張剤の効果も以前より落ちてきた.
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