臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
VI.肝・胆道・膵疾患
問題となるケースの治療
121.アルコール性肝障害症例の禁酒をどうすすめるか
庵 政志
1
Masashi Ihori
1
1日赤医療センター・第1消化器科
pp.2358-2359
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218662
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アルコール性肝障害症例に禁酒が必要なことはいうまでもないが,これを実行させつづけることは大変に困難である.
病気をおこすほどに酒好きであることに加えて,周囲の悪意のない誘惑非協力が多いこと,禁酒は完全である必要があり,「少しはよろしい」というわけにゆかぬ点にも困難の因がある.完全禁酒を宣言せぬ限り周囲はその気にならない.また今日は1本で止めようとはじめは本気で決心しても,飲むほどに今日だけはと2本,5本となりがちである.酒の身体への影響に個体差が大きいことも,説得困難の一因となっている.
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