臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
VI.肝・胆道・膵疾患
薬物療法のポイント
118.急性膵炎の保存的療法をいつまで続けるべきか
建部 高明
1
,
秋山 建児
1
Takaaki Takebe
1
,
Kenji Akiyama
1
1旭川医科大学・第2内科
pp.2352-2353
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218659
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症例
現病歴および入院時の臨床所見:症例は63歳の男性であり,1981年5月中旬から発熱とともに心窩部の激痛が出現したので5月19日に入院した.主な既往疾患は高血圧症であり,飲酒歴は軽度であった.
入院時に皮膚の黄染,心窩部における著しい圧痛と軽度の筋性防御がみられた.また,検査所見としては,著しい白血球増加(33,200/mm3)と高アミラーゼ血症(3,582IU/dl),直接ビリルビン優位の血清ビリルビンの上昇(7.6mg/dl),高血糖(175mg/dl),血清LDHの上昇(689WU)および血清胆管系酵素の上昇がみられた.USでは膵全体の腫大と総胆管の拡張がみられたが,胆嚢は描出されず胆石の有無は不明であった.
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