Japanese
English
特集 胆石症をめぐる最近の話題
胆石溶解剤のその後
Gallstones: The present and furture of medical dissolution
桐生 恭好
1
,
神谷 知至
1
Yasuyoshi KIRYU
1
,
Tomoyoshi KAMIYA
1
1日本鋼管病院内科
pp.1059-1064
発行日 1982年7月20日
Published Date 1982/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208074
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はじめに
胆石症の治療は,これまで主に外科的手術によつて行われてきた.しかし以前から一部で民間療法として胆石が溶けると称する内服薬が売られ,手術をきらう患者が買い求め服用していることを聞いたことがある.その効果については正確な報告がないため不明な点が多い.胆石症は女性が多いこと,症状のないsilent stoneも多いこともあり,手術をきらう患者も多く,胆石の溶解剤の出現は待望されていた.
1972年,Danzinger1)らがchenodeoxycholic acid(以下,CDCA)の投与によりコレステロール系胆のう胆石が消失した症例を報告した.以後多くの研究者によりその有効性が確認された.また,CDCAの7β-OH異性体であるursodeoxycholic acid(以下,UDCA)にも同様の作用があることが報告され,以後多くの報告がみられる.
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