臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
II.神経・筋疾患
特殊な治療法
41.多発性硬化症
佐野 雄二
1
,
納 光弘
2
Yuji Sano
1
,
Mitsuhiro Osame
2
1鹿児島大学医学部・第3内科
2鹿児島大学医学部
pp.2160-2161
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218582
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多発性硬化症の治療は未だ確立されておらず.治療法の有効性の的確な評価さえ難しい.こうした現状の背景には,未だ病因が不明であり,また,病状の程度をはかる臨床検査の指標もなく,かつ疾患自体が緩解,再燃という多相性の経過をたどるため,薬の効果が見極め難いなど,他の疾患にみられない特殊性が存在する.しかし,現実に,患者は苦痛の中にあり,これまで多くの先達によってさまざまな治療法が試みられてきた.
以下に,当科での具体例をあげ,現在ほぼ同意を得ている治療法を記したい.
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