特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
VII 神経
5.神経・筋疾患におけるいわゆる"難病"の治療と管理
多発性硬化症
柴崎 浩
1
1九大脳研・神経内科
pp.1856-1857
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205138
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多発性硬化症(以下MSと略す)は脳,脊髄,視神経などに多巣性に起こる脱髄性炎症であり,臨床的には若年成人を急激に侵し,種々の神経症状が緩解と再発を繰り返すものである.その病因は未だ明らかでないが,一種の炎症でslow virus感染と免疫現象の両者が共に関係し合っているものと考えられている.したがって,その治療は非特異的な抗炎症作用,あるいは免疫抑制作用を有する薬剤が主として用いられ,その他一般対症療法が行なわれる1).
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