今月の主題 各種病態における抗生物質の使い方
消化器疾患
胆管・胆嚢手術時の感染
中山 一誠
1
Issei Nakayama
1
1日本大学医学部・第3外科
pp.1888-1889
発行日 1983年11月10日
Published Date 1983/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218508
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胆管・胆嚢手術時の感染として取り扱われる疾患,すなわち胆石症に伴う胆嚢炎,化膿性胆嚢炎,化膿性胆管炎,急性閉塞性化膿性胆管炎などである.また手術後の感染としては化膿性胆管炎,肝膿瘍,横隔膜下膿瘍,術後腹膜炎,急性閉塞性化膿性胆管炎などであり,とくに急性閉塞性化膿性胆管炎は重篤かつ致命的で予後も悪い.すなわち,多発性肝膿瘍より菌血症,内毒素血症(endotoxemia),エンドトキシン・ショック(endotoxin shock),さらにDIC(disseminatedintravascular coagulation)よりMOF(multipleorgan failure)への病態と概念で説明されている.
またDawsonは,閉塞性黄疸より上行性胆管炎を経て多発性肝膿瘍,敗血症,急性腎不全の経過をまとめている.
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