増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント
腹部
各論
胆道(胆管・胆嚢)
澁谷 剛一
1
,
淀野 啓
2
1弘前大学医学部放射線医学教室
2弘前大学医学部保健学科
pp.236-246
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908395
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正常解剖
肝外胆道系の区分(図1)
肝外胆道系は,肝外胆管,胆嚢,乳頭部からなる.胆道癌取扱い規約では,左右肝管より下流を肝外胆管と定めており,左外側区域と内側区域肝管の合流部,右前区域と後区域肝管の合流部が肝内外の境界となる.規約では肝外胆管は,左右肝管(Bl,Br)と肝管合流部からなる肝門部胆管(Bp),肝門部胆管から膵上縁までを2等分した上部胆管(Bs)と中部胆管(Bm),膵上縁以下の下部胆管(Bi)の4つに区分される.肝外胆管の区分には,胆管・胆嚢管合流部を指標とする解剖学的名称の総肝管ならびに総胆管を用いることも多いが,合流部はバリエーションに富み,実際には対応できない場合も少なくない.
胆嚢は底部から胆嚢管までを3等分した底部(Gf),体部(Gb),頸部(Gn)と,胆嚢管(C)の4つに区分される.十二指腸壁内からVater乳頭に開口するまでの部分は乳頭部(A)に区分される1).
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