今月の主題 内科医に必要な救急治療
救急治療の実際
腎不全
伊良部 徳次
1,2
,
村上 信乃
2
Noritsugu Irabu
1,2
,
Shino Murakami
2
1旭中央病院・内科
2旭中央病院・透析センター
pp.954-955
発行日 1983年6月10日
Published Date 1983/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218310
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腎不全とは腎機能の著しい低下,もしくは廃絶によって,体内環境の恒常性が維持できなくなった状態と定義づけることができる.
救急診療の現場においては,乏尿または無尿を訴えて受診する場合もあるが,全身倦怠感,嘔吐,呼吸困難,意識障害などで受診することが多い.慢性腎不全では,腎不全状態に対するadaptationによりさほど急激な経過をとらないが,急性腎不全は経過が急激で,きわめて重篤な状態で受診する.しかも急性腎不全ではその原因となった疾患が存在し,かつ種々の合併症を有するので,診断,治療がより複雑であるうえに迅速な対応が要求される.
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