今月の主題 内科医に必要な救急治療
救急治療の実際
糖尿病性昏睡と低血糖
七里 元亮
1
,
鮴谷 佳和
1
Motoaki Shichiri
1
,
Yoshikazu Goriya
1
1大阪大学医学部・第1内科
pp.956-959
発行日 1983年6月10日
Published Date 1983/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218311
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糖尿病患者が昏睡に陥った場合,①ケトン性昏睡,②高浸透圧非ケトン性昏睡,③乳酸アシドーシス,④低血糖性昏睡,⑤糖尿病患者に合併する他疾患による昏睡,を念頭に入れて鑑別する必要がある.なかでも,低血糖性昏睡(薬剤性低血糖症)との鑑別が重要かつ緊急を要するが,一般的に,発症までの経過,低血糖症状と血糖値(50mg/dl以下)から容易に鑑別しうる.
かかる昏睡患者の治療原則は早期発見と早期治療にあり,刻々変化する患者の病態を絶えずチェックし,情報を的確に把握し適切な処置を行う必要がある.
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