今月の主題 内科医に必要な救急治療
救急治療の実際
劇症肝炎と肝昏睡
涌井 和夫
1
Kazuo Wakui
1
1仙台社会保険病院・内科
pp.952-953
発行日 1983年6月10日
Published Date 1983/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218309
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肝昏睡は各種肝疾患にみられる重篤な臨床症状である.劇症肝炎での肝昏睡の対策は,他の肝疾患でのそれと根本的には同一である.各種の対策がある.実地臨床上,医療の行われる場によって,行える対策も実行不可能なものも出てくる.ここでは救急設備も整い,各種の人工肝,モニター類,特殊検査の可能な,人員も十分にある,たとえば肝不全ユニットが利用できるような所での問題ではなく,肝炎ウイルスによるcontaminationのおそれはあっても集中治療室を用いねばならなかったり,最低の所で酸素吸入の設備があるだけの,一般個室での医療を考えて話しをすすめることとする.
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