今月の主題 膵疾患診療のトピックス
形態学的診断法
膵生検—慢性膵炎の病理診断
小沼 一郎
1
,
松本 道男
1
Ichiro Konuma
1
,
Michio Matsumoto
1
1順天堂大学医学部・第2病理
pp.554-555
発行日 1983年4月10日
Published Date 1983/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218213
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慢性膵炎の病理組織診断基準として,わが国においては1971年に日本膵臓病研究会で提唱された,「標本のどこか1個所にでも弱拡大で認識できる結合織の増加,小円形細胞浸潤を主体とする炎症細胞浸潤があれば慢性膵炎とする.その程度は軽度,中等度,高度に分けられる」が,広く用いられてきた.
しかし,この基準にしたがうと,慢性膵炎のなかには臨床診断と病理診断との間にズレを生ずるものも少なくなく,より具体的な所見による組織学的基準が要求されるようになってきた.
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