特集 膵疾患に対する内視鏡診療のすべて
膵疾患に対する内視鏡診断 慢性膵炎・早期慢性膵炎・自己免疫性膵炎のEUS診断
瀧本 洋一
1
,
入澤 篤志
,
星 恒輝
,
山部 茜子
,
井澤 直哉
,
山宮 知
,
永島 一憲
,
水口 貴仁
,
岩崎 栄典
1獨協医科大学 医学部内科学(消化器)講座
キーワード:
重症度指標
,
超音波内視鏡検査
,
精度管理
,
早期診断
,
膵炎-慢性
,
組織弾性イメージング
,
超音波内視鏡下穿刺吸引法
,
超音波造影検査
,
膵炎-自己免疫性
Keyword:
Endosonography
,
Severity of Illness Index
,
Autoimmune Pancreatitis
,
Endoscopic Ultrasound-Guided Fine Needle Aspiration
,
Elasticity Imaging Techniques
,
Early Diagnosis
,
Pancreatitis, Chronic
pp.1403-1410
発行日 2021年9月25日
Published Date 2021/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2021368614
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EUSはきわめて至近距離から高解像度で膵を観察できるため、慢性膵炎(早期慢性膵炎を含む)や自己免疫性膵炎(AIP)の診断には必須のモダリティである。特に、早期慢性膵炎診断においてはEUS画像診断の意義は大きく、2019年に改訂された「慢性膵炎臨床診断基準2019」では、診断特異性を向上させるために2009年の診断基準の7項目のうち近似した所見をひとまとめとし、4項目が制定されている。EUSは、特に限局型AIP診断において膵癌との鑑別に有用とされ、画像診断のみならずEUS-FNB(EUS-guided fine-needle biospy)が大きな役割を果たす。また、造影EUSやEUSエラストグラフィーなどによる膵炎診断の新知見も報告されてきており、この領域におけるさらなる発展が期待される。
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