今月の主題 カルシウム代謝の基礎と臨床
カルシウム代謝調節ホルモン
ビタミンD
松本 俊夫
1
Toshio Matsumoto
1
1東京大学医学部・第4内科
pp.1198-1199
発行日 1982年7月10日
Published Date 1982/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217832
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ビタミンDは,20世紀初頭にくる病を治癒し得る脂溶性の必須栄養素(ビタミン)として発見された.現在では,皮膚において紫外線の存在下でprovitamin Dからprevitamin Dを経て生合成されるものであることが知られている1).ビタミンDの代謝産物である1,25水酸化ビタミンD(1,25(OH)2D)は,副甲状腺ホルモン(PTH),カルチトニン(CT)と並ぶ,Ca代謝調節ホルモンの1つであり,ビタミンDは,この活性型ホルモンの前駆物質である.本稿では,1,25(OH)2Dの各標的臓器における作用を概説した後,その活性化反応の調節機構について最近の知見をまとめてみたい.
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