臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン
X線CT装置の現況
X線CTの走査方式の比較
pp.2336-2338
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217523
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図1は,現在,臨床に使われている,いわゆる第2,第3,第4世代の走査方式を示したものである.この他にも,いくつかの特異な走査方式が提案されているが,わが国では使用されていないので,ここでは省略した.
図1Aは,第2世代の走査方式であり,頭部専用の装置の大部分はこの方式を採用している.第2世代のCTでは,X線管-検出器系の直進および回転という,やや複雑な機械的運動を行うため,1回の走査にほぼ1分を要する.図1Bは,第3世代の走査方式であり,全身用の装置の多くはこの方式を採用している.第3世代のCTでは,X線管-検出器系を患者の周囲に回転させるだけで,走査を終了することができるため,走査時間は第2世代にくらべて,大幅に短く,3〜10秒である.図1Cは第4世代の走査方式であり,いくつかの全身の装置が,この方式を採用している.第4世代のCTでは,検出器を静止させX線管のみを回転しているため,第3世代とくらべて走査時間をやや短くできる(1〜10秒).
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