今月の主題 画像診断
画像診断装置
X線CT
竹中 榮一
1
1東京大学放射線医学教室
pp.263-267
発行日 1984年3月15日
Published Date 1984/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912139
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はしがき
英国EMI社のG.N Hounsfieldが1972年,体軸横断断層(transverse axial tomography)を発表した1).これでは,頭の水平断面像で造影剤を使用しないで明らかに脳室,一部の脳回がわかる程度だったが,すぐに出血,梗塞,脳腫瘍や脳室が簡単に診断できるようになり,頭部診断にきわめて大きな寄与をした.近年はソフトウエアの改良で,脊髄,耳小骨,白質や灰白質も明瞭に描出される一方,全身用CTについては,走査時間の短縮,大量サンプリングデータ,高マトリックス化(ピクセルサイズの微小化),低コントラスト解像力の向上,dynamic scan (心臓用),target scan (後述)の高性能が要求され,着々と進歩している.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.