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特集 脊椎・脊髄外科診断学の進歩(第14回日本脊椎外科研究会より)
脊椎外傷のCT像—特に単純X線像との比較
Computed Tomography of Spinal Injuries
塚原 茂
1
,
大谷 清
1
,
柴崎 啓一
1
,
伊部 茂晴
1
,
中井 定明
1
,
藤井 英治
1
Shigeru Tsukahara
1
1国立療養所村山病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Murayama Hospital
キーワード:
CT
,
computed tomography
,
椎間関節嵌合
,
facet interlocking
,
椎間関節離開
,
facet separation
,
不安定脊椎損傷
,
unstable spinal injury
Keyword:
CT
,
computed tomography
,
椎間関節嵌合
,
facet interlocking
,
椎間関節離開
,
facet separation
,
不安定脊椎損傷
,
unstable spinal injury
pp.383-390
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907391
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抄録:神経障害を合併した脊椎損傷75例のCT像を分析し,従来のX線画像診断,特に単純X線像と比較してその利点と問題点とを検討し,以下の知見を得た.
1)CT像は,脊椎後方要素,脊柱管の狭窄形態の診断に優れていた.2)粉砕骨折27例では,椎弓骨折あるいは椎弓根骨折の合併率は78%で,このうちの29%は後方よりの脊柱管狭窄の原因であった.また,椎間関節の離開は59%にみられ,両者をあわせると不安定型粉砕骨折は93%の高率にみられた.3)脱臼・脱臼骨折30例では,椎弓骨折または椎弓根骨折の合併率は60%で,このうちの56%は脊柱管狭窄の原因であった.4)骨傷の明らかでない13例中4例は外傷性椎間板脱出で,このうち2例は単純CT像のCT値により診断できた.5)脊椎損傷にCTを行う場合は,第1に単純CTを選択すべきで,CTMは,骨傷の明らかでない例や骨傷の軽微な例で,しかも不全麻痺例によい適応である.
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